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たこ焼きと五神、20階の酒が効く|シェラトン都ホテル大阪 シェラトンクラブ

大阪らしさと酒の質。この二つを両立させたラウンジは、意外なほど少ない。20階のシェラトンクラブは、その希少な一つである。

■ 利用の基本情報

  • 訪問時期:2025年8月19日(2023年7月・2024年2月に続く3度目の滞在)
  • 利用シーン:ひとり(出張)
  • 利用資格:Bonvoyプラチナエリートの特典として利用
  • 場所:20階「Sheraton Club」
  • 利用内容:カクテルタイム(フード・アルコール)
  • 提供時間:ティータイムに続き、17時30分からカクテルタイム(2025年8月時点)
シェラトン都ホテル大阪 20階シェラトンクラブのエントランスサイン
最上階20階の窓から眺望が広がるシェラトンクラブの高級感漂うラウンジ空間
多種多様なお酒やワインが並ぶシェラトンクラブのカクテルタイム用リカーワゴン

20階、街を見下ろす落ち着いた設え

シェラトンクラブは20階にある。エレベーターを降りると、飴色の石を透かして灯りを落とした壁と、木目の落ち着いたパネルに掲げられた銘板が迎える。中に入れば、深い臙脂のソファと大理石を思わせる模様の絨毯、天井から吊られた大ぶりの照明が、ホテル全体の年輪に合った品格をつくっている。窓の外は大阪の市街で、劇的な絶景ではないものの、街の生活が続いていく様子を眺めながら座っているだけで時間が流れる。

2024年2月の滞在時にはリニューアルを終えた直後にあたり、掲示によれば月に一度のシェラトンクラブイベントに加え、目の前で料理を取り分けるフード・ライブサービスが始まったところだった。ラウンジを固定の設備ではなく、更新し続ける場として運用している姿勢が見える。

「たこ焼き」という、この土地でしか成立しない一品

カクテルタイムの構成でまず驚かされたのが、たこ焼きである。ホテルのクラブラウンジで大阪の粉物が出るという意外性は、それだけで記憶に残る。土地の食文化を高級ホテルの文脈に落とし込むのは、外すと安っぽくなる難しい試みだが、ここではむしろ滞在の記憶を土地に結びつける装置として機能していた。全国どこのラウンジでも同じ皿が並ぶ均質さの中で、これは明確な個性である。

軽食類も充実している。マリネやキャロットラペ、トルティーヤのロールといった小鉢はどれも丁寧に仕上げられ、味が整っている。点心は蒸籠のまま供され、蓋を開けたときの湯気と温度が皿の質を一段引き上げていた。花を模した紅い皮の焼売、翡翠色の餃子、白い小籠包という三種の並びは見た目にも楽しい。

ホットミールにはナンとグリーンカレーが用意され、これだけで軽い夕食として成立する。そして特筆すべきはチーズの四種盛りで、白カビ、青カビ、燻製、クリームタイプと性格の異なるものが揃う。ラウンジの酒肴としてチーズを本気で揃えてくる施設は、そう多くない。

グラスシャンパンと小鉢に美しく盛り付けられたカクテルタイムのオードブルプレート
熱々の蒸籠で提供されるシェラトンクラブ特製の小籠包と色鮮やかなシュウマイ
ブルーチーズやカマンベールなど数種類が盛り付けられたおつまみチーズプレート

酒のセレクションが、このラウンジの本丸

酒類のワゴンを見た瞬間に、このラウンジの評価が定まった。日本酒は純米吟醸の「五神」、ジンは国産の「六」。加えて焼酎、梅酒、ウイスキー、ビーフィーター、そして割り材にフィーバーツリー。ワインはカシジェロ・デル・ディアブロの赤白が控えている。

無料提供のラウンジで、銘柄を選んで置いている施設は限られる。とりあえず飲めればよいという発想ではなく、何を合わせて飲んでほしいかという意図が透けて見える構成だ。国産ジンの「六」をトニックで割り、チーズと点心をつまむ。この組み立てができる時点で、ラウンジとしての満足度は相当に高い水準にある。

なお、2024年2月の滞在時にはモエ・エ・シャンドンのボトルが供されていた。提供内容は時期によって変動するため、上記はいずれも訪問時点の記録として読んでほしい。

子連れ利用には明確な線引きがある

入口には利用案内が掲示されており、12歳以下は保護者同伴のうえ17時30分までの利用に限られる。17時30分以降は酒類を提供する時間帯となるため、子ども連れの利用は控えるよう求められている。

これは家族滞在を計画する立場からすると、極めて重要な情報である。夕方のラウンジで子どもと一緒に軽く食事を済ませるという使い方は、このホテルでは成り立たない。乳幼児連れで滞在するなら、ラウンジは日中のティータイムまでと割り切り、夕食は館内のレストランか外で取る前提で組む必要がある。逆に言えば、夜の時間帯の静けさが制度として担保されているとも言える。ひとりで、あるいは大人同士で静かに過ごしたい滞在にとっては、この運用はむしろ利点として働く。

総評

品数の多さで勝負するタイプではないが、一皿ごとの完成度と、酒の選び方に明確な思想がある。たこ焼きという土地の記号を臆せず出しつつ、点心は蒸籠で、チーズは四種で、日本酒とジンは銘柄を選んで置く。この振れ幅こそが、このラウンジの面白さだろう。出張の夜、外に食べに出る気力がない日に、ここで一時間過ごすだけで滞在が満たされる。四度目の宿泊でも、迷わず17時30分に扉を開けることになるはずだ。

こうしたラウンジアクセスはBonvoyのエリート資格に支えられており、資格の維持の仕方次第で年間の滞在体験は大きく変わってくる。最適な持ち方は利用頻度や家族構成で異なるため、気になる方は下記フォームから遠慮なく尋ねてほしい。

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